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2014年4月10日からフィリピンのスタディツアーを開催しました

■■■フィリピンについて■■■
フィリピンの投資対象としての魅力は経済成長と人口です。また、1人当たりのGDPも消費が爆発する前の水準になってきており、日本で言えば1950年~60年くらいの状態に見えます。

人口は統計上9600万人となっていますが、実は最近1億人を突破したようです。また、1人当たりのGDPも統計データでは3000ドル前後になっていますが、直近のデータでは4000ドルを超えているそうです。

成長が早いから、過去の統計データと現実の間にギャップがあるのです。

経済成長や人口といった統計上の数字は飽くまで過去の実績です。フィリピンのように成長している国では、現実がそれを上回るペースでどんどん進んでいるのです。数年前のデータを見るだけで、投資の判断をすると大きな間違えをしてしまうかもしれません。

また、新興国投資に関しては、日本国内で得られる情報と現地で得られる情報の間にギャップがあります。今回のスタディ・ツアーでも、日本国内ではまったく紹介されていない物件を視察することができそうです。またマニラの経済情勢や不動産事情なども、日本にいては変化が早くてついていけないような情報がたくさんあるのです。

ツアーではそんな現地に行った人しか得られないような情報もシェアできると思います。

フィリピンは投資対象としては魅力的だけど、食事が今一つというのが私の印象だったのですが、実はローカルフードも意外にいけますし、スペイン料理は本格的な味がリーズナブルに楽しめることもわかりました。これも現地に行って初めてわかったこと。

視察だけではなく食事にも、日本に居ては得られない付加価値を提供したいと思っています。

■■■マニラにて■■■
フィリピンのマニラで不動産の視察を始めました。11名の参加者の皆さまと9時から夜8時までかなりハードなスケジュールをこなしました。

センチュリー・シティ、サーキット・マカティ、セントラル・マカティ(クロマ、レラート)、ロックウェル、グローバル・シティ(ヴァーブ2、グランド・ハイアット・レジデンス)、オルティガス(フレア、ルミエール)、ティボリ・ガーデンと精力的に物件を回りました。マニラ近郊の主要な物件はほぼ押さえたと思います。

フィリピンの首都圏の不動産投資に関しては、4つの戦略に分類できると、自分なりに整理してみました。

1つは主にキャピタルゲインを狙うか、インカムゲインを狙うかというポイントです。そして、キャピタルゲインなら、高級物件のブランド価値の向上に賭けるか、開発利益を狙うのか、インカムゲイン狙いの場合、賃貸の対象をグローバルに考えるか、完全にローカルに絞り込むかという4つのパターンになります。

戦略1 高級物件の値上がりを狙う・・・トランプタワー、グランド・ハイアット・レジデンス
戦略2 プレセールで開発利益を狙う・・・サーキット・マカティ、ヴァーブ2
戦略3 グローバルなインカム投資・・・セントラル・マカティ(クロマ、レラート)
戦略4 ローカルなインカム投資・・・オルティガス(フレア、ルミエール)、ティボリ・ガーデン

新興国の中でも特にフィリピンの強みは、他の新興国に比べ、世界経済の影響を受けにくいことだと思います。リーマンショック、ユーロ危機といったグローバルに影響を与えるような経済変動からの影響が比較的小さく、他の国との相関が低いということです。

また、経済成長が続いているので、基本的に家賃や不動産価格は右肩上がりが前提になっています。日経平均が上がっている時の株式投資のようなもので、どのような物件を選んでも、数年単位で見れば、上昇している可能性が高いのです(絶対に儲かる訳ではありません)。

そして今回確認できたのは、不動産マーケットにはまだ「歪み」が、存在するということです。ある物件は、最上階がペントハウスで特別仕様になっていたのですが、他のフロアとの価格差がありません。明らかに価格設定が間違えている状態に見えますが、放置されたままになっていました。早速、参加者の何人かがペントハウスに買付申込みをしていました。

金融の世界ではありえない現象です。

今回のマニラのもう1つの収穫は、食事です。お昼にグローバルシティで食べたフィリピン料理(レストランAbe)、夜にホテルの近くのスペイン料理店で食べたタパスとパエリア(レストランAlba)。どちらも大満足でした。フィリピンというと食事が不味いという先入観がありましたが、探せば良いお店があります。

今日は、7時にホテルを出て、セブに向かいます。引き続きセブでフィリピンの投資機会を探ります。

■■■セブにて■■■
昨日からはセブに来ています。といっても、セブのビーチには行かず、もっぱら不動産の視察を続けています。セブは、リゾート地として有名ですが、実はコールセンター業務のようなBPOビジネスの拠点としてここ数年大きな成長を遂げているのです。マニラから大手デベロッパーも進出し、開発ラッシュになっています。

ところで、今回スタディ・ツアーに参加された方から言われるのは

「フィリピンって食事が美味しいね」

です。初日の夜から、スペイン料理、フィリピン料理と日々食べ歩いていますが、飽きることがありません。もちろん、日本人の口に合わない料理もありますし、当たり外れもありますから、何でも美味しいとは言いませんが、全般にレベルは高いのです。

しかし、恐らく、多くの日本人のイメージは

「フィリピンは食事が不味い」

だと思います。実は私もそう思っていました。ナゼでしょうか?

それは

ほとんどの日本人は「フィリピン料理を食べたことが無い」からです。

東京でフィリピン料理店はわずか数店しかありません。私も日本にいる時フィリピン料理を食べようと思ったことはありませんでした。食べたことも無いのに勝手に不味いと決め込んでいるだけです。

先入観や思い込みによって、損をしている。これは、フィリピン料理に限らない話だと思います。

海外に出かけて思うことは、世界は大きく変わっている。それなのに日本国内にはそんな情報がほとんど入ってこないということです。これだけネットが発達し、海外に気軽に行ける時代になっているのに意外なことです。

10年前に行った香港、3年前に行ったマレーシア、1年前に行ったカンボジアは、今とは随分違った姿になっているはずです。数年前に行ったことがある位で、あるいは一度も行ったことも無いのに、勝手にイメージを膨らませて自分の行動を決めてしまう。勿体ないことです。

フィリピンのマニラに行くと、中心部のマカティの発展に驚きます。シンガポールではないかと思うくらい綺麗な街は、犯罪やゴミといったフィリピンのイメージの対極にあります。確かに、スラム街には、貧困や不衛生な環境が残っていますが、経済成長によって現実は大きく変わっています。

にも関わらず、日本国内に入ってくるフィリピンの情報は、台風の災害や日本人の犯罪被害のようなネガティブな情報ばかり。

日本国内に情報が入ってこない「情報隔離」状態なら、自分が外に出て現実を見るしかありません。

自分で食べてみる前から、フィリピン料理が不味いと思い込むのは、

行ったことも無いのに、その国を語る人
投資したことも無いのに、株式相場を語る人
買ったことも無いのに、海外不動産投資を語る人
・・・

と同じです。人生の選択肢を自ら狭めている「残念な人」なのです。

バイアスの少ない情報を手に入れるためには、自分の目で直接見るしかない。海外に来る度にそう確信します。




2014年1月9日からカンボジアのスタディツアーを開催しました

2014年1月9日からカンボジアのスタディツアーを開催しました。プノンペンに来たのはこの半年の間にもう3回目です。前回来たのが11月ですから、わずか2か月しか経っていませんが、新しいお店ができたり、成長期の子供のように変化の早さに驚きます。

昨年8月に初めて行った時に購入した、デ・キャッスルロイヤルというコンドミニアムも完成に向けて、工事が急ピッチで進んでいます。別のサービスアパートメントの屋上から撮影したのですが、外観のイメージがコンクリート打ちっぱなしからすっかりきれいに仕上がってきています。

今回も特別に建築中の現場に入れてもらったのですが、前回使った工事用エレベーターではなく、棟内に完成したエレベーターを使って、屋上まで上がりました。さえぎるもののない屋上は最高の眺めで、美しいリバービューが楽しめます。デベロッパーも含めみんなで記念撮影をしました。この屋上は、完成時には居住者用の庭園と屋外映画シアターになる予定です。

何度も申し上げている通り、新興国の不動産投資にはリスクがあります。だから現地で物件を見て、管理会社を確認し、デベロッパーのクオリティを評価し、最終的に納得した上で購入を決断すべきです。そのために、スタディ・ツアーを企画し、できるだけ正確な情報を提供した上で、自分の目で確認して欲しいと考えています。




2013年11月2日からカンボジアのスタディツアーを開催しました

2013年11月2日からカンボジアのスタディツアーを開催しました。プノンペンの気候は日本の夏のような気温ですが、湿度はそれほど高くなく、日陰に入ると涼しい風も吹いてきて、爽やかな気分です。

■■■1日目■■■
プノンペン1日目の午前中はコンドミニアムを2件見学し、午後から賃貸物件を3件とコンドミニアム1件を見学。合計6件をバスで回ったのですが、階段の上り下りあり、途中の徒歩での移動ありと、意外にハードなスケジュールだったようです。

最後に見学したデキャッスルという物件(私が前回購入した物件です)は、完成がさらに近づいている印象を受けました。

■■■2日目■■■
プノンペン2日目は、マイクロファイナンス事業を展開する、サミック社の郊外にある支店を訪問。ミュージックセキュリティーズ社が日本で募集したマイクロファイナンスファンドの資金が現地でどのように使われているかを視察しました。

車で2時間近く走って到着した現地で印象に残ったのは、人懐っこい地元の子供たちの笑顔と、自然と共に暮らす素朴な生活スタイルでした。子供があちころにたくさんいて、外国人がやってきたとわかると楽しそうに近寄ってきます。純粋無垢な子供を見ているとそれだけで癒されます。

ミュージックセキュリティーズ社で投資をしている投資家のほとんどが、利益のために投資しているのではなく、社会貢献のためにやっていると考えているようです。そのような考え方を否定する訳ではありませんが、もっと投資マインドを持った資金も集まれば、さらにファンド自体が大きく成長し、社会を変えるインパクトになるはずです。

投資で利益が得られるということは、そのお金が社会にとって役に立った証と考えることができます。株式であれ、不動産であれ、投資は自分のためだけではなく、投資先のためになる必要があり、ひいては社会全体に意義のあることでなければ、続かないのです。

■■■3日目■■■
プノンペンの視察ツアーの最終日は慌ただしい一日になりました。

朝一番で向かったのが、カナディア銀行です。カンボジアでは大手の銀行で、日本のメガバンクの三菱とみずほの両方と業務提携をしています。今年から日本向けのビジネスにも力を入れ始め、日本人スタッフも常駐。戸田さんという方が、親切に対応してくれました。口座開設は、パスポートと最低金額10ドルがあればすぐに可能です。その日のうちに通帳がもらえました。

ちなみに米ドル定期預金の金利は1年物で4.5%。カンボジアの信用リスクが上乗せされているので、国内に比べ3%~4%高い水準です。また、インターネットバンキングの開発も進んでおり、いずれネット上で取引ができる環境が整うはずです。

次に向かったのが初日に見学した「デ・キャッスル」のモデルルームです。バンケンコンというプノンペン中心部に来年完成予定のコンドミニアム。スタディ・ツアー参加者の人気は非常に高く、11名の参加者のうち何と7名が物件購入することになりました。

そして、お昼は定番のカンボジアのフレンチ「トパーズ」へ。投資の成功を祈り、昼からワインで乾杯しました。

午後からは、証券会社での口座開設、そしてロシアンマーケットで買い物をするともう夕方です。夕食の前には、地元のマッサージのお店に行ってみました。アロママッサージが1時間で22ドルと日本の4分の1程度の価格です。技術は日本と遜色なく、プノンペンに行ったら是非マッサージに行ってみることをおススメします。ただしお店の選択を間違えないように(笑)。1時間のマッサージが終わると、3日間の溜まっていた疲れがドッと噴出し、一気に眠くなってきました。

カンボジアチャイニーズの夕食を食べて、空港に向かい、ツアーも無事に終了です。




2013年9月27日からタイのスタディツアーを開催しました

■■■1日目■■■
早朝にバンコクに到着し、初日からバンコクのコンドミニアムを6件見学しました。あまりに朝早く到着してしまったため、物件見学まで4時間時間が空いてしまい、エラワンにお参りしたり、タイの神様にご挨拶をして、その後屋台の朝食に挑戦(これが120円で最高の味でした!)。すっかり朝からバンコクに馴染んでしまいました。

そして9時から物件の見学です。

バンコクの中心部の物件を中心に見学しました。賃貸需要は日本人も多く強いようですが、価格の上昇しています。家賃収入の物件に対する割合(グロス利回り)は6~7%程度。物件の平方メートル当たりの単価は10万バーツ~15万バーツ(30万円~45万円)程度が中心です。

この価格だと、1000万円で購入できるのが、30平方メートルのワンルームということになります。これで年間の家賃が額面で70万円。悪くない水準ですが、これだけではリスクを考えると正直まだ決め手に欠けます。

今回は数年前に完成した物件、新築でまだ入居していない物件、テナントが既に入っていて賃貸している物件などバラエティに富んだ物件を見ましたが、立地や間取り、それにファシリティを含めて、やはり現地で実際に物件を見ることの大切さを再認識しました。

特に日本人が多く住む、スクンビッとエリアでは、駅からの距離、富士スーパーなどショッピングの利便性、物件のグレード、方角、窓からのビュー、間取り・・・細かいチェックが必要です。

また、物件を購入した場合に、管理をお願いする管理会社のオフィスも訪問しました。代表の方にもお会いしてご挨拶し、オフィスの様子や会社の経営状態についても教えてもらいました。タイに関しては管理会社は信頼してお任せできそうです。

物件見学を夕方に終え、ホテルの近くでマッサージをしてもらい(90分で3000円くらいでした)、夜はメンバー全員でタイのシーフード料理のお店へ。カキやシャコ、海老といった新鮮な海産物が最高でしたが、中でも写真(左)の大きなカニをカレー風味に炒めた料理は脳天直撃で、最高でした。別に注文したチャーハンの上に、このカレー風味のカニ肉をたっぷりかけて、かきこむように食べる。もう止まりません(笑)。会計も一人3000円と、こちらもとてもリーズナブルでした。

■■■2日目■■■
タイの2日目は午前中パタヤに向かいました。パタヤには30年以上前に一度行ったことがあります。当時はビーチにあるいかがわしい歓楽街というイメージでしたが、今では巨大なリゾート地として変化を遂げていました。大規模なリゾートマンションの開発が進み、ショッピングセンターや外資系ホテルなどがオープンして、雰囲気が変わっています。

パタヤの中心部にあるコンドミニアムを見学しました。2年後に完成するという物件ですが、ロケーションが抜群に良く、敷地内に大きなプールとホテルが併設され、ファシリティも充実した物件です。

バンコクに比べると価格の手頃さが魅力です。平方メートル当たりの単価が7万バーツ(23万円)ですから、40平方メートルの物件なら1000万円以下で購入できます。内装の作りもモデルルームを見るとかなり良く、ディベロッパーも安心できる業者ということで、見学者の評判は上々でした。

パタヤではもう1件物件を見て、昼食を食べて午後からバンコクに戻りました。

バンコクでは2つの物件を見たのですが、そのうちの1つの物件は今回のツアーのために、2週間前から販売開始になった物件を特別にお願いして仮予約で押さえておいてもらったものでした。立地の良さと競争力のある価格で、人気が出ることが予想された物件です。

モデルルームに行ってみると、予想以上の人気でワンベッドルームの物件は完売。シンガポールの投資家が3フロアをまとめて購入したりと、非常に動きの速い状態になっていました。市場価格に比べ、割安感がある物件ということで、用意しておいた仮押さえの物件はすべて参加者の方が購入されることになりました。私も今回見た物件の中では、最も良い物件だと考えています。

フィリピン、タイとスタディ・ツアーを連続で実施しましたが、半年くらい前と比べ、参加者の方の意識に明確は変化を感じます。何となく見学に来るという人が減って、目的を持って購入する戦略を立ててくる人が増えています。

どちらのツアーでも、タイミング良く、売り出し時期に重なっていた条件の良い物件を見つけることができたので、参加者の方にも納得して購入していただくことができました。

金融商品と異なり、実物資産には「ご縁」というものがあると思います。たくさんの物件の中から自分が1つのものを選んでいく。たくさんの情報の中から、良い出会いをどうやったら作れるかを一生懸命考えて、自分からアクションを起こし努力した人には、素晴らしいご縁が見えてくる。何だか、人間関係と似ています。

今日は午後のフライトで東京に戻ります。今回も素敵な参加者の皆さまととても楽しくツアーの時間を過ごすことができました。こちらのご縁にも感謝です。

■■■タイのスタディツアーを終えて■■■
タイから昨晩帰国しました。機内1泊、現地2泊という弾丸スケジュールでしたが、バンコクとパタヤの物件を10件回り、参加者の大半が希望の物件を見つけて購入されるという極めて充実したスタディ・ツアーになりました。

バンコクでは、2週間前に売り出された物件を特別に今回のツアーまで押さえてもらい、当初の売り出し価格で購入できるようにしました。やはりこの物件の人気は高く、圧倒的な人気でした。日本人が集まるスクンビット地区よりもさらに中心部にあり、徒歩5分以内で地下鉄の駅という立地と平方メートル単価が120,000バーツ(37万円)以下という割安感が人気の理由です。

どうやら私の分までは残っていなかったようです(笑)。

これで、アジアの投資対象国と考えられる、マレーシア、タイ、フィリピン、カンボジアを今年に入ってからすべて視察したことになりますが、それぞれの国の発展レベルに応じてリターンとリスクがバランスしていることがわかります。

国の一人当たりGDPが上がれば、経済の規模と安定性が高まり、投資のリスクも低くなります。しかし、その分期待できるリターンも低くなります。また、平方メートル当りの単価も高くなり、投資金額も大きくなります。

リスクが低いのにリターンが高いというのは、原則としてはあり得ないことなのです。ただし、不動産投資には「歪み」が存在します。同じエリアであっても、物件選択能力によって、投資のリターンは微妙に変わってくるのです。

今週発売の週刊エコノミスト(10月8日号)に海外不動産投資の物件選択の注意点について2ページの記事を掲載していただいていますが、やはり「誰と付き合うか」が最も重要なポイントになると思います。

その際の条件としては、専門的な知識ももちろん必須ですが、自分と同じリスクを取っている人というのも大切です。つまり、コメントするだけで自分はリスクを取らない「評論家」ではなく、自分も同じ方向でリスクを取っている「投資家」をパートナーにすべきなのです。今回ツアーに同行した森田尚樹氏は、自らもタイやフィリピンに投資をしており、自身の投資経験で構築したネットワークに基づく物件のセレクションをしてもらえました。

実際に購入した経験のある人でないとわからないことも多く、また同じリスクを取っている方が説明にも説得力があります。

私もマレーシア、カンボジアでは実際に物件を購入しています。このような経験によって、見えてくるものがあるのも事実です。

リスクとリターンがうまくバランスしているのが資産運用の世界なのですが、その中に「歪み」が見つけやすいのが不動産投資なのです。そしてそれを見つけることができる人は、どんな人なのか。考えてみれば当たり前のことかもしれません。




2013年8月31日からフィリピンのスタディツアーを開催しました

■■■1日目■■■
8月31日からフィリピンのマニラに来ています。行ったことが無い人にフィリピンのイメージを聞くと、大抵は「怖い」「危ない」「貧しい」といった声が聞こえてきます。しかし、いつものことながら新興国の変化のスピードは速く、日本に入ってくる情報と現地で実際に見ることの間にはかなりのギャップがあります。

マニラの空港からマカティと呼ばれる丸の内と銀座を合わせたようなエリアまで車で移動しました。確かに、途中の道沿いにはスラム街のようなエリアもありました。しかし、マカティ地区の高層ビル群は先進国レベル。貧富の差がかなりあるように見えました。

マカティ地区は治安も良く、マクドナルドやスタバのような海外ブランドのお店もあって、夜でもそんなに危険を感じずに出歩けるようでした。

ホテルも快適で快適な街なのですが、唯一の不満が食事です。どうやらフィリピン人は甘い味付けが好みのようで、ハンバーグでもソーセージでも魚でもすべてソースが甘いのです。フィリピンはマクドナルドがシェア一位になれない国として有名らしいですが、それもジョリービーというローカルファストフードチェーンがフィリピン人の好みをしっかり掴んでいるからだと言います。

ちなみにジョリービーのグループにはMang InasalというチキンBBQのお店もあって、ここもご飯のお代わりし放題ということで急激に店舗数が増えているそうです。どちらもかなり甘そうです。

初日は昼過ぎに到着。午後3時から夜の10時過ぎまで精力的に不動産を視察しました。センチュリープロパティーズという大手の不動産ディベロッパーの開発しているセンチュリーシティ、そして少し離れた川岸に建つアクアというプロジェクトがターゲットです。

このディベロッパーは海外の有名ブランドとの提携を得意とし、センチュリーシティには、ベルサーチがインテリアデザインを担当するミラノ、トランプタワー、さらにアルマーニがデザインする超高級コンドミニアムも登場します。アクアもインテリアをミッソーニやフィリップ・スタルクが担当し、付加価値を付けています。

フィリピンのコンドミニアムは価格も比較的低く、30平方メートル程度の物件なら、10万ドル(約1000万円)を切る価格で手に入ります。ローン金利も5~6%で外国人向けに50%までノンリコースで可能ということですから、最低投資金額はさらに下がります。

写真(中)はすでに完成して入居が始まっているグラマシーというセンチュリーシティの物件ですが、ロビーは六本木ヒルズにある某ホテルのような広々とした空間。プールやジム、パーティルームなどのファシリティも素晴らしく、クオリティは日本のマンションより高く、自分が住みたいと思うくらいです。こちらはほぼ完売ですが、40平方メートルで16万ドル(約1600万円)ほど。グロスの利回りは7%以上取れそうです。

夕方からはセンチュリープロパティのオフィスも見学し、会社の概要や体制を確認。「何を買うか」だけではなく「誰と付き合うか」もチェックしました。

まだほんの数時間滞在しただけですが、マニラの不動産投資の他の都市との違いが何となく見えてきました。2日目はアヤラというもう1つの大手ディベロッパーの物件を集中して見学します。

マレーシア、ベトナム、カンボジア、フィリピン・・・新興国に行く度に、現地の人の明るく前向きな生き方にエネルギーをもらえます。数日滞在しているだけの外国人には見えない問題や悩みもたくさんあるのでしょうが、成長という大きな流れがそれを超越してしまっているように思えます。日本にも高度経済成長という時代があったのだな、と初めての国でもなぜかノスタルジックになってしまう。

楽しみながら、視察の成果を出せるよう頑張ります!

■■■2日目■■■
フィリピンの2日目も不動産視察三昧でした。前日はセンチュリープロパティーズというブランド提携で差別化をしているディベロッパーの物件を見学しましたが、この日はアヤラランドというフィリピンナンバーワンの会社の物件です。

マカティの中心部にはアヤラ通りという大きな通りがあるように、マニラのビジネスエリアの土地はほとんどこのアヤラグループが開発してきました。日本で言えば、丸の内を開発した三菱地所のような会社と考えるとわかりやすいと思います。

マカティ中心部は、シンガポールのオーチャード通りのような整然とした広い道が広がり、雑然とした市街とは別の国のような風景になっています。中心部の物件は、50平方メートルのワンベッドルームで価格は1000万円台の前半です。グロスの利回りでは7%~10%近く期待できそうです。ここ数年で上昇していますが、絶対価格はまだ日本に比べるとはるかに低い金額です。

マカティの中心部で見学した物件の中で、今回9月に販売開始する物件を先行予約できるものを特別に紹介してもらえました。周囲の環境も良く、周辺の空室率は5%以下というバランスが良く、なかなか手に入らない条件の物件です。近日売り出される予定の1棟の中から広さや階数、間取り、予算などを考えて、希望を伝え、仮押さえできることになりました。人気の物件なので確実に購入できるかわかりませんが、この物件はツアー参加者の中でも圧倒的人気でした。

やはり海外不動産マーケットは歪んでいます。

今回も再認識しましたが、不動産はすべてが一点ものなので、ご縁が大切です。事前に準備をしておいて、このような物件に出合ったら決断できるように「素振り」を繰り返しておくことがチャンスを逃さないために大切なのです。

視察案件については大きな収穫があったのですが、甘すぎると書いたフィリピンの食事についても、美味しいお店に出合いました。

午後から視察をしたグローバルシティという少し離れた場所でアヤラグループが開発しているエリアがあります。日本で例えれば、三菱地所が開発している横浜みなとみらいのようなイメージです(ただし、マカティ中心部からは車で15分程度)。

ショッピングエリアにある「Abe」という日本人の名前のようなレストランのフィリピンの地方料理のお店ですが、これが絶品でした。ツナ、羊、牛肉などを使った料理の味付けはスパイシーで甘みはあまりなく、ご飯と一緒に食べると止まりません。写真(右・上段)はツナに軽く火を入れて酸味を効かせた料理ですが、さっぱりして深みのある味わいでした。お腹一杯になるくらい食べて、料金は1人1千円。日本の3分の1くらいの感覚です。

さらに夜は、参加者全員でスペイン料理のお店に。こちらも東京で食べるのより美味しいレベルの高いスペイン料理でした。

素晴らしい物件と素晴らしい料理に出合え、マニラの2日目は充実した一日になりました。3日目の午後には帰国という慌ただしいスケジュールですが、密度の濃い内容で効率的に当初の目的を果たすことができたと思います。

■■■フィリピンのスタディツアーを終えて■■■
フィリピンマニラから昨晩無事に帰国しました。6人の参加者と一緒に行ったスタディ・ツアーですが、私はお買い物をしませんでした(笑)。素晴らしい物件が偶然販売される直前というベストタイミングで、特別に紹介してもらうことができたのですが、マレーシアとカンボジアの物件の手続に忙殺されているため、今回はグッとこらえました。しかし、参加者にとっても同じように魅力的に見える物件らしく、かなり多くの方が購入の予約手続をして帰国しました。

1000万円前後で購入でき、ローンも50%借入可能ということで、投資金額が限定されている。その割に、物件のロケーションがマニラのマカティ中心部という立地の良さが魅力です。

マレーシア、カンボジア、に続く新興国の不動産投資視察ツアーということで、投資のヒントをたくさん見つけることができました。

1.新興国不動産投資は首都の一等地から始める
新興国不動産はやはり首都を最初のターゲットにすべきです。マレーシアならクアラルンプール、カンボジアならプノンペン、タイならバンコク、そしてフィリピンならマニラです。

その中でも街の中心部。東京で言えば、青山や赤坂、六本木のような場所を選ぶ方が下落リスクが小さいと思います。

2.新興国不動産投資はデベロッパー選びが重要
物件選びで重要なのは、個別の物件の前にまずデベロッパー選びだと思います。日本のマンションでも三菱地所を頂点とするヒエラルキーがあるように、「誰が作ったか」をまずチェックすることが重要だと思います。

3.新興国不動産投資は信頼できるアドバイザーをつける
新興国の投資には不確実なことがたくさんあります。買い手の側に立ってアドバイスしてもらえる人がいれば、安心です。価格の交渉やどの部屋にするのか、ローンの手続、送金、テナント付け・・・わからない時に相談できるパートナーは必須です。

4.新興国不動産投資は英語が話せなくても問題ない
海外不動産投資というと「英語ができないから無理」という方がいますが、今回のツアーに参加した人たちも全員が流暢に英語を話せる訳ではありませんでした。でも、問題なく購入できています。わからないことを曖昧にせず、何度でも聞く。日本人は聞く力や読む力は学校でかなりやっているので、英語が出来ないといっても、実は話す力以外のレベルは高いのです。

5.新興国不動産投資は長期で固定できる資金で行う
新興国だけではなく、不動産投資一般に当てはまることですが、投資期間は最低でも5年は必要です。その間、資金は固定されますから、長期で投資に回せる資金を使ってやるべきです。

投資にはリスクが伴いますから、新興国不動産投資で絶対儲かるとは言いません。一方で、金森重樹さんが言うように「リスクを取らない人に、リターンを語る資格はない」し、「リスクを負う覚悟のない人間は、貧乏人でいることに甘んじて、じっと我慢してください」というのも現実です。

「チャンスは前髪でつかめ」とも言います。現地に行って、経済の状況を見て、実際に物件を見学すると、多くの人の見方は変わります。日本で入手できる情報と現地でインプットできる情報にはまだかなりのギャップがあるからです。

5年後に笑うのは誰か。目先ではなく遠い未来を見越して今やるべきことを考えてください。





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