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「週刊 内藤忍のマネーCafe(18)フィリピン不動産投資 vol.2」(Webマガジン『ENRICH』)

富裕層向けのWebマガジン『ENRICH』の連載。前回に続き、フィリピン不動産投資に関して、フォーランド リアルティネットワーク ジャパンの中尾孝久社長と対談しています。

フィリピン不動産投資 vol.1
http://www.enrich.jp/money/20141104-6771

フィリピン不動産投資 vol.2
http://www.enrich.jp/money/20141111-6777




2014年11月7日からフィリピンのスタディツアーを開催しました

■■■セブ■■■
フィリピンのセブに来ています。フライトが1時間遅れるというアクシデントがありましたが、9時過ぎには到着し、早速現地の最新物件の見学を開始しました。

セブというと、リゾートのイメージが強いですが、フィリピン第2の都市として、BPOビジネス(アウトソース事業)が急激に伸びています。その成長性にフィリピン国内からも注目が集まり、アヤラ、ロックウェルといったマニラで開発をしている会社がセブでの開発の参入してきています。

この日はビーチにあるタンブリ(Tamburi)という物件と、中心部のモール近くにある利便性の高い物件、さらにITパークの新築と中古のコンドミニアム、ロックウェルがマニラ以外で初めて手掛ける32サンソンという物件を見学しました。また、アヤラランドの建設現場にヘルメットを被って特別に入れてもらい、施工の現場を確認しました(写真)。

セブの不動産を視察していて、フィリピン不動産、あるいは新興国への投資について、気が付いたポイントは次のような点でした。

1.VAT(付加価値税)
320万ペソ(日本円で約800万円)以上の物件にはVAT(付加価値税)12%がかかります。低価格の物件を購入する場合、このラインを超えるかどうか確認が必要です。また、価格にVATが入っているかどうかも要チェック。

2.想定家賃
想定家賃はディベロッパーによって、かなりアバウトなので、周囲の賃料相場を確認することが必要。想定した家賃で賃貸できなければ実際の利回りは下がります。v

3.付帯設備
価格に付帯設備がどこまで入っているかも要チェック。エアコン、冷蔵庫、洗濯機&乾燥機、などは入っている場合と含まれない場合があります。

4.支払方法
支払方法(ペイメントスケジュール)で価格が大きく変わります。プレビルド物件の場合、現金一括で購入すれば10%程度は価格が割引になるケースが多いようです。支払方法にによる価格の変化について確認が必要です。

5.為替レート
今後更に円安になれば、物件価格が円ベースで上昇します。支払を先延ばしにして、円安になると当初想定していた価格より支払が膨らんでしまう可能性があります。資金計画は慎重に立てるべきです。

セブの街は前回来た時よりも更に発展していました。街並みは洗練され、新しいビルやコンドミニアムも増えています。高成長を続けるフィリピンの中でも成長エリアとして注目されていることがわかります。首都マニラよりリスクは高いかもしれませんが、ポテンシャルの高い投資エリアだと思いました。

■■■マニラ■■■
マニラの不動産視察の一日でした。朝5時にセブのホテルのロビーに集合。早朝のフライトで、8時にマニラに到着。早速、マニラの高級住宅地ロックウェルから視察開始です。

アジア開銀やJICA、大手商社などの日本人駐在員に人気の高いロックウェル。14年が経過したという中古の物件もメンテナンスが行き届いていて、充分投資対象として魅力的でした。新しく建設されるプロジェクトの売れ行きも好調。ロックウェルブランドはフィリピンでは高く評価されているようです。

このような、モデルルームを見るだけで、うっとりしてしまうような超高級物件を見る時に気を付けなければいけないことは、「自分が住みたい」ということと「投資対象として魅力的」ということを分けて考えることです。

一般に不動産は、高級な物件になるほど利回りが下がる傾向があります。例えば、東京の賃貸利回りは、山手線の外側にあるワンルームのような賃貸マンションなら5%程度ですが、港区の100平方メートルを超えるような高級賃貸マンションになると2~3%に利回りが下がります。高級物件になると、投資目的ではなく、欲しいから買うという投資尺度を無視した購入層がいるので、価格が高くなり利回りが下がってしまうのです(それ以外にも投資リスクの反映や、値上がり益期待などの理由もあります)。

利回りが高いということは、貸し手の方が借りてより有利
利回りが低いということは、借り手の方が貸し手より有利

ということです。

そのような環境下であれば、利回りの高いエリアで不動産投資をして、利回りの低いエリアで賃貸に住むのが合理的な選択です。

5000万円で10%の利回りの場所があれば、年間500万円の家賃です。それを自分が住んている利回り5%のエリアの家賃に使えば、(税金やコストは考慮しないとして)1億円の物件に住めることになります。

ワイン投資の銘柄選びでは「美味しいワイン」ではなく「値上りするワイン」を見つけなければなりません。

不動産投資も同じです。自分が住みたい場所は賃貸して、投資対象として魅力的な場所から得られる家賃を支払いに使う方が、理にかなっています。

自分が住みたいかではなく、その物件にどんな人に住んでもらえるのかを想像する。そんな投資家としての冷静な視点を常に持ち合わせていたいものです。

■■■フィリピン不動産の魅力■■■
フィリピンスタディ・ツアーが無事に終了しました。セブ島からマニラ主要地域まで、15以上の物件を一気に視察。マニラもマカティ、オルティガス、ロックウェル、グローバルシティ、センチュリーシティ、カジノエリア・・・と、ほぼ全域をカバーしました。

フィリピンの不動産の魅力の1つは、物件のバリエーションの豊かさです。写真は、オルティガスにあるローカル向けの物件ですが、平方メートル単価で60000ペソ(15万円)程度の低価格です。500万円前後から投資できる物件ですが、仕上がりのクオリティは高く、エンドユーザーが居住用に購入したり、外国人が投資目的で買ったりしています。

一方の、高級物件になると、平方メートル単価が、4倍近くになる物件もあります。グローバルシティのようなハイエンドの居住者が多く住んでいる街では、この手の物件が多くなりますが、新興国の物件を目利きする1つの方法として「ルイ・ヴィトンの法則」があります。

これは、ルイ・ヴィトンが進出してきた街やエリア、そして店舗が入っているビルは、その地域のランドマークになるという法則です。

高級ブランドの代名詞であるルイ・ヴィトンは、進出エリアの付近に住んでいる住人の収入やライフスタイルを徹底的にリサーチして、自社の商品を購入する層が一定以上になると進出を決断するそうです。つまりルイ・ヴィトンが店舗を出しているということは、そのエリアが極めて洗練された人たちが住んでいる場所であることを証明しているようなものです。

マニラにもルイ・ヴィトンが入っているビルがいくつかあります。多くは既に開発が進んだ物件で、手の届く価格ではありませんが、今回視察したグローバルシティには、通常のルートでは手に入らない「ルイ・ヴィトンの法則」に当てはまる、投資価格の低い物件がありました。恐らく、瞬間蒸発のように売れてしまうと思いますが、現地に行くとこのような物件に出逢えるチャンスもあるのです。

「ルイ・ヴィトンの法則」が果たして、マニラでも機能するのか。3年後、5年後が楽しみになってきました。

☆現在募集中のツアーはこちら(2015年3月13日出発タイ(バンコク、シラチャ))
http://asset-design.jp/news/?cat=8




スタディツアー参加者の声

短い間にたくさんの物件を見ることができてとても充実したツアーでした。見学中に不動産会社の方に質問したり、移動や食事の時間に内藤さんや他の参加者のみなさんといろいろお話ができたりしてとても楽しく有意義な時間を過ごすことができました。普通の観光では立ち入るのが難しいような場所を訪れたり、良い物件に巡り会えたりもしたので、また機会があればぜひ参加してみたいと思いました。どうもありがとうございました。(2014年11月フィリピン、40代)

☆現在募集中のツアーはこちら(2015年3月13日出発タイ(バンコク、シラチャ))
http://asset-design.jp/news/?cat=8




幻冬舎セミナー 内藤忍の『究極の海外不動産投資』フィリピン不動産編(11月26日)

2014年11月26日(木)19時より、フィリピン不動産セミナーに登壇します。スタディツアー直後ですので、最新事情を交えてフィリピン不動産についてお話をいたします。

<フィリピン不動産(カジノホテル区分所有権)投資セミナー>
・フィリピン不動産の最新事情と今後の可能性
・アセットマネジメントとしてのフィリピン不動産投資のポイントと留意点
・これから狙い目となる地域と物件の特徴とは?
・脚光浴びる「ホテル区分所有」という投資形態

当日は一般未公開の究極の海外不動産投資「フィリピン カジノホテル区分所有権」物件をフォーランドリアルティネットワークジャパンよりご紹介予定です。

詳しい内容とお申込みはこちらから
http://kamehameha.jp/#1411_e




2014年11月1日からタイのスタディツアーを開催しました

■■■バンコク■■■
スタディ・ツアーでバンコクの不動産視察を行いました。写真(左)は、視察に出かける前に、参加者と物件案内をしてくれたステイジアキャピタルの吉岡さんを交えた作戦会議です。この日は全部で7つの物件を見学。既に完成しているものもあれば、まだ、モデルルームさえ出来ていない真新しい物件もありました。タイに限らず、新興国の不動産には、日本とは違う魅力がいくつかあります。

新興国の不動産に共通していることですが、プレビルドと呼ばれる完成前物件を購入する場合、販売が進むと共に価格が上昇していく傾向があります。フランスのワインのプリムールのように、最初の売り出し価格で販売が好調だと、ディベロッパーが強気になって、3か月も経たないうちに価格を上げてくるのです。先月までの価格と今月からの価格が違っているといったことが珍しくありません。

建設が進むと共に、完成リスクも減っていきますし、金利負担も小さくなりますから、その分価格が上昇するのは、理にかなっているとも言えます。タイミングを逃すと、安く買えるチャンスを逃してしまうのです。今回視察した物件も、人気のあるコンドミニアムは5か月前に視察した時と比べ値上りしていました。

また、日本の不動産と異なるのは、為替の影響を受けるという点です。先週、円安ドル高が進み、新興国通貨も円に対して上昇しています。タイバーツ、マレーシアリンギ、フィリピンペソといった通貨が上昇すれば、現地価格が変わらなくても、円ベースの価格は上昇していきます。将来、海外不動産を購入する予定のある人は、物件が決まっていなくても、FXを使って外貨の買いポジションを作っておけば、将来の円安リスクをヘッジできます。

そして、新興国の不動産と日本国内の不動産の3つ目の違いは、新興国不動産は「ベータ」を狙うことができるという点です。ベータというのは、市場の平均のことです。マーケット全体が上昇していく傾向がある市場であれば、どの銘柄に投資しても、リターンを得ることができます。インデックス運用と呼ばれる運用手法は、市場の平均値を狙う投資ですが、市場平均が長期的に上昇していくことを前提にしています。新興国の不動産も長期的に見れば、同じような傾向が予想できるのです。

タイの不動産を買うか、カンボジアの不動産を買うか、といった「エリア選択」よりも、「新興国不動産に資金を置いておく」ことによって、新興国の成長の恩恵を来たいできるということです。海外というハードルはありますが、それを超えてしまえば、マーケット自体の魅力は大きいと言えます。

新興国の不動産とは対照的に、日本の不動産は市場全体の成長をあまり期待できません。全国の賃貸物件の平均空室率は20%。東京だけでも10%を超えています。人口減少と経済成長率の低下によって、日本全体で不動産価格が上昇する可能性は、低いと言えます。全体の上昇を前提とする「ベータ」投資が、ワークしないのです。

だから日本の不動産は、どこに投資するか、どの物件を選ぶか、によって大きな差が出てきます。目利きが出来ない初心者が、我流で投資をして、思いがけない展開に巻き込まれるのは良くあることです。

海外不動産と日本の不動産には、それぞれの特徴があるということです。どちらが良い悪いではなく、それぞれのマーケットの違いを理解し、自分の合った投資対象を選択していくことが大切です。

■■■シラチャ■■■
タイの首都バンコクから、車で2時間のシラチャに行ってきました。日本の製造業拠点が密集した工業団地があり、日本人駐在員が急増しているエリアです。シラチャでは不動産マーケットに大きな「歪み」が生じています。

写真(中)は、最近完成して入居開始しているシラチャ中心部にあるコンドミニアムの賃料です。ワンベッドと呼ばれる30平方メートルほどの単身者向けの物件の賃料が30000バーツ(100,000円)という高値です。日本人の入居者がほとんどで、ほぼ満室。1つだけ空いているという部屋を見学しましたが、高級コンドミニアムというより、東京の公営住宅のような平均的な造りです。

タイの片田舎にあるこのような物件に高賃料にも関わらず賃貸希望者が殺到しているのは、需給の極端な「歪み」が存在するからです。現時点では、工業団地に大量の日系企業が進出し、駐在員が住むためのシラチャのコンドミニアムの絶対数が不足しています。需給バランスが完全に崩れてしまったのです。今後、工場移転がさらに進めば、この傾向にさらに拍車がかかります。

もちろん、新しい物件の建設も始まっていますから、供給サイドの改善が少しずつ進む可能性もあります。しかし、現在建設されている主要な大型物件は、2016年末に完成する2物件のみ。日本人駐在員の求めるようなグレードの物件は、なかなか増えない状態です。

ちなみに、2016年に完成する新築物件の同じ広さで近隣に建設中のワンベッドルームの販売価格は、日本円で諸経費込みで1200万円弱。今貸し出されている30平方メートルの物件の賃料をそのまま使って計算しても、表面利回りは10%以上になります。将来の需給によって利回りは下がる可能性がありますが、新興国の新築物件ではあまり見かけない高い水準です。

シラチャのJパークという商業施設には、不思議な雰囲気の大きなちょうちんがぶら下がり、リトル東京のような日本人のたまり場になっていました。日本人学校の建設や、バンコクからの高速鉄道の建設計画も予定されており、のんびりとしたこの街の3年後5年後の変貌は、想像を超えたものになる可能性があります。

☆現在募集中のツアーはこちら(2015年3月13日出発タイ(バンコク、シラチャ))
http://asset-design.jp/news/?cat=8








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